2018年2月18日日曜日

こだわりの仕事

料理、好きです。というか美味しいものが好きです。

日本にいるときはほとんど毎日和食。

かと言って海外に出たら、その国の食事で全然困りません。食事は風土だと思うので、その国ではその国の食事が一番美味しい。


また、基本は日本酒派なので、日本酒には美味しい和食。
(余談ですが私は焼肉ほとんど食べません、肉がそんなに好きじゃないのもありますが、焼肉に合うお酒はビールなせいもあるかと...アルコールはなんでも飲みますがビールの位置は結構低いのです)


和食の決め手はなんといっても出汁、醤油、味醂。

これ等が美味しくないとどれも美味しくなりません。
逆にこれ等が美味しければ何を作っても美味しい。


出汁は私はほとんど昆布と鰹節です。
昆布は羅臼昆布と決めています。濃厚な感じが好き。
(味噌はまるや八丁の大豆と塩のみで作られた昔ながらの八丁味噌が好きなので、羅臼くらいの力強さがぴったり来るのです)



鰹節は未だ決定打がおらず、模索中。


醤油は、料理研究家の辰巳芳子さんが勧めていた紫大尽がぴったりハマり、大久保醸造店の「紫大尽」。

そして、味醂は仕事で行く碧南市の酒屋さんで偶然みつけた、小笠原味醂の「みねたから」を使っています。



ところが、その酒屋さんでは半年くらいみねたからがおいてない。
困ったと思っていたのですが、よく考えてみれば碧南市内で作っているのだから直接買いに行けばいいのだということに気がついた私。

先日碧南へ仕事に出向いた際に小笠原味醂さんへ伺っていました。
すると、酒屋さんでは売っていない「一子相傅」という味醂がありました。

なんでも、「みねたから」は3年、「一子相傅」は4年熟成らしい。

透明度がちがいますよね
飲み比べると味が全然違う。
「一子相傅」美味しい。


両方買って来ました。

また、大将?が岡崎市出身で隣の学区ということで話が盛り上がり、醤油は長野県の「紫大尽」というのを愛用している〜と伝えたら、な、なんとその大久保醸造店から味醂を送ってくれと連絡が入り送ったとのお話。

やはり、「みねたから」と「紫大尽」は相性が良いというか、好みが合うということなのか偶然に驚きました。

醤油、色薄いのわかりますよね?でも旨味はすごい


多分、マニア?な人が買うであろう決して大きくない(こだわると大きくはできない)作業を続ける人たち。
私はこういうこだわる仕事を愛し、使い続ける。


自分の仕事もそうでありたい。
こだわって、こだわり抜いて真摯に向かい合いたい。

と調味料を手にしながら考えました。








2018年2月12日月曜日

山仕事

農業(野菜)は大変だと思います。
野菜は私たちが扱う植物よりサイクルが短いからです。
庭作りは年単位です。

そして、山仕事も。



私が作業している山から下の田んぼを見た景色 奥の山は真竹が繁茂



わたしには大切にしている山があります。
とは言っても私の山ではありませんが…

子供の頃から親しんでいる岡崎北部の山。
父が生まれ育った場所です
私がこの仕事についたのも山で過ごした時間がとても関係していると思います。
杉などの植林はほとんどされず昔の里山の雰囲気が残る山です。

父が子供の頃は狐、たぬき、野うさぎなどはよく見たけれど、イノシシや猿は殆ど見なかったそうです。
しかし、もっと山深い場所での植林が放置され、食べ物を求めてイノシシたちが里山に降りてくる事に。
その結果、畑や田んぼは電気柵で囲われました。

今まで気が付かなかった美しい種 春に何だか確認しましょう
電気柵はイノシシには有効ですが、猿には関係ありません。
何度も猿がぴょんっと柵を越えるのを目撃しました。


野菜を作っても猿に食べられるなら意味はないと言って父は私に野菜畑に植木を植えれば良いと言ったのが数年前。
それと同時に私の山仕事も始まりました。

植林されていないとはいえ、昔は薪にしたり、シイタケの原木にするために手入れされていたナラ類は巨木に。
竹類も自由に至る所に侵食しています。

これらを切って、昔の優しい山に戻したい。
このあたりは常緑樹より落葉樹のが多く松も黒松ではなく赤松です(赤松は寒い場所に育ちます)

一昨年、ナラを切ったお陰でシダも繁茂 やはり美しい


思うのは簡単ですが実行は大変です
思いついた時、時間のある時では山仕事はなりまちません。
季節ごとにやるべきことが決まっています。

芯にはクワガタの幼虫がいました(残念ながら天国に行った後でしたが)



春から晩秋まで年3,4回の草刈り。
マメにやらないと後で辛い思いをするのは自分。

冬場は落葉樹の葉が落ちて、竹も(タケノコで取るのが一番ですがすでに大きくなっているのは伐採)水を上げていないので手入れ時期。
今年はクヌギとアベマキを切り倒しました。
太い部分は薪に、細い部分はシイタケ原木に。
昨年、思い切って導入した薪割り機、大活躍

春には株立となるべく新しい芽が吹くのを待ちましょう。





これらの種類を切ることによって地面に陽が入るようになります。
そうなれば、ミツバツツジ、ウツギ、ムラサキシキブ、アセビなど庭では低木と呼ばれる種類の樹木たちが育ち、花を咲かせてくれるようになります。

去年の春は手入れを初めてから一番これらの木々が美しく咲いてくれました。


今の時期を逃すともう一年待たないと行けない作業。
大変ですが春が来るのと競争しながら楽しみます